日本の城跡
江戸城36見附
天保御江戸絵図 | 平成江戸城地図 |
螺旋状に配された外曲輪・内曲輪諸門 | 概要 江戸城は外郭が螺旋状になっており、その要衝に堅固な城門が配置されている。本丸の外側には二重の堀が巡らせ、時計の盤のように城門は外郭25、内郭11、城内に87門をつくり、城橋は外堀・内堀で30、それらを通らなければ城に出入りできなかった。外郭の門と内郭の門とは、それぞれ連絡していて、小石川門に田安門、虎の門に桜田門、幸橋門に日比谷門、数寄屋橋門に馬場先門、鍛冶橋門に和田倉門、常盤橋門に大手門、神田橋門に平川門、一ツ橋門に竹橋門、半蔵門に四谷門・喰違門・赤坂門の三門などがあり、36見附を置いて守りを固めた。また外堀の内側には、参勤交代の大名屋敷が軒を連ねていた。見附とは見付ける、すなわち見張りの為の城門のことである。36門をどの門を当てるかはいろいろ説があり、36歌仙などと同じく語呂のよい数字を当てただけで、特に根拠のある数字ではないようだ。江戸城の戦術的にみると、曲輪内部の中仕切門を除くと、曲輪の出入口になっている重要な門は大半が桝形門になっている。桝形門は曲輪の出入口に矩形の一画をおき、城外側の一の門(高麗門)と城内側の二の門(櫓門)の二つの関門を設けるもので、城郭史では最も発達した形式の城門と言われ、幕府の権力を示している。しかし桝形門のうち三方に多聞が巡っているのは下乗門のみで、また桝形に直面する隅櫓が設けられているのは中雀門だけであった。この点は大阪城や名古屋城などの大城郭はもとより、慶長以降の比較的完備した地方城郭にみられる桝形門に比べても、意外に簡素な造りとなっていた。(平成22年秋から23年冬に訪問) |
1.大手御門(譜代大名10万石の通用門)
2.大手三の御門(下乗門)
3.中の御門
奥の石垣が二の丸への銅御門跡・手前は三の御門跡) |
4.書院御門(中雀御門)
5.北詰橋御門
6.平河御門(譜代5万石の通用門)
7.内桜田御門(桔梗御門)
8.坂下御門
9.西の丸大手御門
10.西の丸書院御門
11.数寄屋橋御門(旗本の通用門)
現数寄屋橋御門跡 |
同付近 |
南町奉行所跡図
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同 |
12.日比谷御門(外様大名の通用門)
13.鍛冶橋御門(外様大名1万石の通用門)
14.呉服橋御門(外様大名2万石の通用門)
同 | 外堀の石垣 |
15.常盤橋御門(外様大名3万石の通用門)
付近の日本銀行 |
付近の旧三井本館
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16.神田橋御門
17.一ツ橋御門(譜代大名2万石の通用口)
18.雉子橋御門(旗本5千、1万石の通用門)
19.竹橋御門(譜代大名1万石の通用門)
20.清水御門(旗本3千石の通用門)
21.田安御門(菊の間伺候の通用門)
22.半蔵御門(菊の間伺候の通用門)
23.外桜田門
霞ヶ関にある大岡越前守屋敷跡 |
24.馬場先御門(不明御門)
25.和田倉御門
26.浅草橋御門(旗本5千から1万石の通用門)
27.筋違橋御門(旗本3千から1万石の通用門)
28.小石川御門(旗本3千から1万石の通用門)
同 |
29.牛込御門(旗本3千から1万石の通用門)
30.市ヶ谷御門(旗本3千から1万石の通用門)
31.四谷御門(旗本3千から1万石の通用門)
32.喰違御門
33.赤坂御門(旗本3千から1万石の通用門)
同付近の弁慶橋 |
34.虎の御門(旗本5千から1万石の通用門)
35.幸橋御門(外様大名1万石の通用門)
36.山下御門(旗本3千から1万石の通用門)
37.番外編
芝口御門 (新橋御門)
浜御殿大手御門(旗本5千から1万石の通用門)