日本の城跡

吉田陣屋(別称:吉田藩陣屋)

陣屋風図書館・掘跡
訪問日 H24年11月
ポイント 吉田港に流れ込む立間川の右岸にある御殿山の南麓下に陣屋が位置する。陣屋の南は吉田港に面し、東は立間へ、西は沖村を経て白浦・法花津へ至る水陸交通の拠点である。陣屋は北に急峻な御殿山はじめ、西・東の三方を山に囲まれた閉鎖的場所で、東は国安川、南は河内川と、これを利用した長堀によって囲まれた一画に構築された。しかしこれら河川は小規模で防御的性格は薄く、陣屋は政治と住居を兼ねた館であった。
印象 現在は大名居館のような図書館になっていた。すこしびっくり。掘の役目を果たす二つの河川に囲まれているが、要害ではない。周囲は住宅地となり、遺構は陣屋碑と掘(国安川)に残る石垣(これも近年のものか)井戸程度か。
地図
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略史  1657年、宇和島初代藩主伊達秀宗の五男宗純は三万石を分知され吉田に立藩した。しかし吉田は土地が狭く、低湿地であった為、埋立て造成工事を始め、2年後に陣屋・町割りが完成し宗純は移り住んだ。その後吉田藩は紙の売買をめぐり農民強訴が発生したり、幕末には藩政を軽視した佐幕派藩主の交替等があったが、宗純以降九代二百年余在藩し明治を迎えた。
陣屋風図書館 周囲
陣屋碑
井戸跡